どんなスポーツでも初めて練習に参加する時には、何を着ればよいのか、どんなものを持っていけばいいのかがとても気になるものです。ここでは新たにブレイクダンス(ブレイキン)を始める方や最近始めた方を対象に、ブレイクダンスで用いられる服装や道具を紹介します。
まず必要な物の全体像/概要を示してから、そのそれぞれについて解説します。
大まかな必要物
ブレイクダンスでは野球のバットやサッカーのスパイクのような必須の専用道具はありません。なので畏まって用意するようなものは実際のところほぼ無いのですが、必要なものを洗い出すとすれば具体的には以下が挙げられます。
- ウェア(トップス/ボトムス)
- シューズ
- 帽子
- プロテクター
- 音楽を流す機材
ブレイクダンスはストリート文化を背景に持ち、また他のスポーツにはない特殊で激しい動きを伴う競技です。そのためどんな服装が適しているのかなどは想像しづらいと思います。どのようなものが好まれ多く使用されているのか、上記それぞれについて以降で説明します。
なお、それらに男女や大人子供の違いはほぼないと考えて問題ありません。
ウェア
まず前提として、ブレイクダンスの練習や大会において服装の指定は一切ありません。ただし運動量が非常に多いダンスであるため、動きやすく壊れにくい服が望ましく、多くの競技者がそうしたものを選んでいます。またストリートやヒップホップの文化が源流にあるため、ブレイクダンスと聞くとダボっとしてギラギラしたイメージを想起されることもありますが、近代では技術水準が向上しスポーツ化が進んでいるため、シルエットの美しさや動きを阻害するオーバーサイズの服はあまり使用されません。カジュアルで動きやすい服装か、アスリート指向な運動着が好まれています。
では、トップスとボトムスに分けてもう少し詳しく説明します。
トップス
夏であれば基本的にTシャツもしくは半袖シャツ、春秋も基本は同じですが肌寒い時用にパーカーもしくはジャージ質かナイロン質のコーチジャケットを用意しておくと便利です。冬は屋内であればスウェットやパーカー、野外だとその上にコーチジャケットなどを着て練習する人が多いと思います。
Tシャツはやや厚手のものを選んだ方が劣化しにくいです。またスピン系などで背中や腕を地面に着く場合は長袖であれば擦り傷などの怪我を防げます。それも踏まえて薄手のジャケットを一枚練習に持っていく人が多いです。なお白系の服はフロアの汚れが背中に移ることが多いので注意。
いずれもスポーツメーカーやユニクロなどの製品で問題ありません。そのほか、例えばTシャツであればPro Clubは安価でとても頑丈です。
ボトムス
基本的にジーンズ、チノパン、スウェット、ジャージのどれか。ただしジーンズとチノパンには運動に適さないものも多くあるので腿を上げ下げしたり開脚した時に股関節周りが窮屈でないものを選ぶようにしましょう。夏はショートパンツを履く人も一定数います。
スポーツブランドやユニクロなどの製品で問題ありません。数千円程度で壊れにくく動きやすそうなものを選びましょう。
シューズ
シューズはスニーカー一択です。adidas、Nike、Puma、Vandsなどのメジャースポーツブランドから4,000-10,000円程度のものを選べば間違いありません。例えば以下のようなものがよいでしょう。観点としては、まず軽く頑丈そうなものを選んでください。また地面を強く踏みつけたり体を飛ばして着地をするような動きをするため、靴底のラバーが薄くないものを選んでください(厚底すぎても動きづらいのであくまで適度に)。またハイカットを履く人もいますが、足首が動かしづらいため初心者にはローカットをオススメします。
なおランニングシューズは軽量で動きやすいのですが、軽さと通気性が重視されているために側面部分が特に破損しやすく推奨できません。ブレイクダンスでは靴の側面部分を地面に擦ることが多く、練習する技によってはスニーカーでも穴が開きます。避けた方がよいでしょう。
帽子
帽子を被るかどうかは好みで構いません。体感値ですがブレイクダンサーのうち帽子を着用している割合は半々ぐらいです。ただし頭を地面につける技を練習する時には、衛生面や怪我防止を考えて用意しておくと安心でしょう。入門者が練習する技でも、頭を軸にして回転するフロアトラックスなどは慣れていないと額をすりむく可能性があります。
帽子の種類はキャップ、ワークキャップ、ニット帽が一般的です。どの帽子においても注意すべきことが一つだけあり、それは外れにくさです。浅いキャップや緩いニット帽は動きの最中にすぐ外れます。邪魔なので避けた方がいいでしょう。頭を地面に着けることも考えれば、底深で締め付けるぐらいの帽子がちょうどいいです。ニューエラは底が深くサイズ展開も多いためオススメです。
プロテクター
体の節々を地面につく動きを練習をしたり、技を失敗して体を打ち付けるリスクに備えて、主に膝と肘にパッド付きサポーターを着用します。ただしこちらも好みであり着ける人は着けますし、着けない人は着けません。基本的に最初は準備せず、膝や肘を着く動きを練習するようになったり、ウィンドミルなどの回転技の練習中に打撲の危険を感じるようになったら用意するぐらいで問題ありません。
バレーボールで使用されるものが厚めのパットが入っており適しています。
Aoakua 膝 衝撃吸収プロテクター
– 左右セット 黒
D&M 肘サポーター
– 1ヶ入り パッド付 ショートタイプ
音楽を流す機材
最終的に、ブレイクダンスのコミュニケーションは練習場に集った人や大会の対戦相手と相互に自分のムーブ(一連の動き)を披露することにあります。そのためある程度基本的な動きを習得すると、自分で20-60秒程度の一連の動きを構成し、それをその場で鳴っている音楽に合わせて繰り出す練習をするようになります。
そうした背景もあり練習の際は音楽を常に流し続けていることが普通で、個人で練習する場合には音楽を流す機材を自分で用意します。とはいっても大型機材は必要ありません。体育館など大きな音を流していい練習場所ではスピーカー、ダメな場合はイヤホンを使います。
スピーカーの場合
以下のような充電式のポータブルスピーカーで問題ありません。
Anker Soundcore 3
– Bluetooth IPX7防水 USB-C接続 24時間連続再生
イヤホンの場合
普段使っているものではなく、なるべくブレイクダンス用に新調した方がいいです。スピンの遠心力で外れて飛んでいってしまうことがよくあり、故障しやすいです。壊れてもいいぐらいの気持ちでコストパフォーマンスがよいものを選ぶのがオススメで、例えば下記メーカーの製品はローコストで品質が伴っているとよく言われます。
Anker Soundcore Life P2 Mini
– Bluetooth5.2対応 IPX5防水規格 最大32時間音楽再生
JBL WAVE100 TWS
– Bluetooth USBタイプC
Yamaha TW-E3B
– Bluetooth 最大6+18時間再生 生活防水IPX5相当
なおブレイクダンスで使用されるオーソドックスな曲はこちらにまとめています。参考にしてみてください。
> これだけは知っておきたい定番ブレイクビーツ【厳選22曲】
今回はブレイクダンスを始める方に向けて服装や必要な道具を解説しました。冒頭の通り、専用の道具や高額な道具は必要ありません。一度ダンススクールなどに体験に行って周りを見てみると、ここで解説したことがよりイメージできるでしょう。
また初期費用はあまりかからないので、もしブレイクダンスを始めようか悩んでいる方がいれば、まずは気軽に体験してみるのがよいのではと思います。
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